投稿日:2018.08.18
『むち打ち』といえば交通事故がすぐに思いつくと思います。
特に後方から追突された際に、車を介して衝撃は身体へ伝わります。その衝撃により背骨が揺さぶられることで発生するのがこの『むち打ち』損傷です
むち打ち損傷は、脊中のどの部分でも起こりうるのですが、シートベルトで固定されていない頸部で特に多く起こります。
むち打ち損傷の分類
頸部
①頸椎捻挫型
筋線維や周囲の軟部組織の損傷に起因する症状。運動時の痛みを主症状とし、患部の圧痛
の他、肩こりの様な症状を訴える場合もある。
②神経根型
受傷時に形成された内出血や浮腫、瘢痕化により神経根(背骨の神経の出口付近)が圧迫さ
れることによる症状。知覚障害(痺れなど)や放散痛、筋力低下などをが出現。
③バレー・リーウー型
頸部の交感神経部が刺激されることにより出現する症状。頭痛、めまい、耳鳴り、吐き気
等の不定愁訴が出現。
腰部
①腰椎捻挫型
下肢症状の無い腰部だけの痛みや怠さ。
②神経根型
腰部の痛みとともに、片側の下肢に神経根の支配領域と一致した筋力低下や知覚障害、放
散痛
③円錐部型
腰部の痛みとともに両側の下肢への神経症状、膀胱や直腸障害を伴うもの。
④馬尾型
腰痛、下肢痛、間欠性跛行(少し歩くとすぐに痛みなどで歩けなくなるが、休むと再び歩
けるようになる様な症状)、膀胱直腸障害などを呈する。
その他にも、頸部では脊髄損傷様の症状、胸郭出口症候群様の症状、脳脊髄液減少等の症状
もあるようですが…。
むち打ち損傷で一番多いのは頸椎捻挫型(腰椎捻挫型)で、全体の約7割になるようです。
しかしながら、これらの分類法は、あくまで便宜的に分けられているだけで、臨床の現場で
は、これらをすべて区別することはほとんど不可能です。
ですから…
むち打ちの症状は、痛みだけではなく、肩こりのような症状、痺れに加え、頭痛やめまいな
ど多岐にわたる…ということだけ理解して頂ければと思います。
実際に交通事故に遭遇すると、大袈裟になるのを懸念して、つい簡単に事を収めようとしてしまう人が多いようです。その場合、後から症状が出てきた際に、十分に治療が出来なかったりする場合が多くあります。
また、交通事故治療は早期に開始することでかなり有利な部分が多いにもかかわらず、初動を誤ってしまう事により、手続きが複雑になり、その結果治療開始が遅れるといったケースも起こうるのです。
万が一、交通事故に遭遇した際は、簡単に判断せずにもしもの事も想定した行動を心がけましょう。
自賠責保険による施術に関しては、過去のインフォメーションの「交通事故・自賠責保険での施術について」をご覧ください
(長岡天神駅徒歩2分) 各種保険取扱い(健康保険・交通事故自賠責・労災保険)
長岡京市開田3-1-24 ニューはつふね2階
075-874-2803
やすらぎ整骨院