投稿日:2014.12.05
以前、まちゼミでケガ予防のテーピング講習をした際に、参加した学生さん達と色々なスポーツで起こりやすい怪我の話をしていたことがあります。当然、種目によって身体の使いかたや接触の有無などの違いがある為その種目ごとに特有の怪我というのはあるのですが…足関節捻挫(足首の捻挫)はほとんどのスポーツで起こりやすい怪我のひとつです。
■捻挫とは■
関節の可動範囲を超えた動きを強制された際に起こる骨と骨を繋ぐ関節周辺部の損傷
と、いうのが定義なのですが…おそらく多くの方が言葉で表現できずともどんなものなのかはわかっていると思います。
また、この『捻挫』は、上記のように関節の可動域を超えない動きの場合でも、同じ外力が繰り返されることにより関節周辺部へのダメージが蓄積されて同様の症状を発症したり、疲労等により関節の可動域が極端に狭くなっている場合には、ちょっとした外力により発症する場合もあります。
これらは…
一回の関節可動域を超えた動きで起こる捻挫→急性
繰り返しの外力によるダメージの蓄積により起こる捻挫→亜急性
と分類される事もあります。
■捻挫の起こりやすい部位■
足首が最も多く発生します。また、一方向にしか曲がらない指の関節の様に動きの方向が少ない部位にも多く発生します。肩関節や股関節など動きの方向が広い関節は捻挫よりも脱臼の方が起こりやすいとも言われていますが、先ほどの『亜急性の捻挫』というのを考慮すると少し違ってくるかもしれませんね。
■足関節捻挫■
スポーツによるもの、段差を踏み外した際に起こるもの…というように原因は様々です。病院へ行くほどの酷い捻挫は経験が無い方でも、少し挫いた(くじいた)程度の軽度の捻挫は経験されているのではないでしょうか?
足関節捻挫では、足首から下を内側に捻る『内返し』捻挫が多く発生します。逆に足首から下が外側に捻られるような場合は関節周辺での骨折が起こりやすくなります。
内返し捻挫をした場合、多くは図1~2の→の靭帯(前距腓靭帯)が伸ばされ、その周辺の組織に損傷が起こります。
■応急処置■
足関節に限らず、捻挫や急性の怪我をした場合は『よくあるスポーツ障害~突き指~』で紹介したR(安静)I(アイシング)C(圧迫)E(挙上)処置を行って下さい。足関節捻挫の場合は上の項目でも述べたように前距腓靭帯が伸ばされるため、関節が不安定になりがちです。固定などをして患部に追加のダメージが出ないようにしましょう。
捻挫の症状は、ちょっと挫いた程度…のものから靭帯の断裂や時には骨折を伴うものまで幅広くあります。見るからに腫れが酷く痛みも強いものなら皆さんもすぐに専門院へ受診すると思います。しかし、軽度のもので少し痛みがある程度のものや、ある程度痛みが治まってきたものになると、治療をせずに放置するケースが多いようです。『昔捻挫したのを放置しておいて…』などと訴えて来院される方も多くおられます。靭帯は一度伸ばされると1カ月くらいかけて元に戻ろうとします。また、捻挫では靭帯の損傷ばかりに目が行きがちですが、筋肉なども靭帯同様に伸ばされなす。その際に筋肉も損傷を起している可能性はきわめて高いのです。筋肉の筋肉の損傷に関しては以前『よくあるスポーツ障害~筋挫傷・肉離れ~』で紹介した通り回復には随分時間を要します。症状を軽く見て治療を怠ったりすると、慢性化や再発の原因になりますのでご注意ください。
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