投稿日:2014.05.30
◆症状◆
膝の屈伸時や深くかがんだ状態から立ち上がる時に膝の内側に引っかかりを感じ、
「コリッ」や「ポキッ」等といった関節がなるような感じがし痛みを伴います。こ
の痛みはすぐに治まる場合が多いのですが頻繁に引っかかりを感じるケースでは周
囲の組織にも炎症が広がってしまい痛みが長く続くようにもなってしまいます。ま
た、この炎症が長く続けば膝に水が溜まる関節水腫の原因にもなってしまいます。
◆原因◆
滑膜から伸びた滑膜ヒダが炎症により膨らんで関節運動の際に大腿骨(太ももの骨)
と膝蓋骨(膝のお皿)の間で引っかかる…ということなのですが、滑膜とか滑膜ヒダ
なんて耳慣れない言葉ですよね?
と、いう事で滑膜や滑膜ヒダの説明を…
①滑膜とは
滑膜は関節を構造する組織の一種で関節内の軟骨などに栄養を供給する関節液を分
泌しています。
関節の構造を簡略化すると図1のようになります。この図にある関節包と呼ばれる関
節を覆う袋は外側はゴムのような丈夫な組織(線維膜)。そして内側がこの滑膜で構
成されています。
②滑膜ヒダとは
上記で説明した滑膜から脂肪のつまった突起が飛び出して関節包の内部にある隙間
を埋めています。この突起を滑膜ヒダと言います。図2の橙色の部分に存在し関節の
動きを滑らかにしています。
そして、この滑膜ヒダは骨と骨の間に棚のような形状で存在している為「タナ」と
も呼ばれているのです。
ここでタナ障害の原因に戻ります。
この滑膜ヒダの大きさには個人差がありますが、一般的にもともと滑膜ヒダの大き
い方はやはり引っ掛かりや痛みが出やすい傾向にあります。
もちろん、もともと滑膜ヒダの小さな方も、ランニングやジャンプなどの繰り返し
の衝撃で炎症を起こせば滑膜ヒダは肥大(膨らむ)し引っ掛かりや痛みの原因となり
ます。
その為、症状は激しいスポーツをしている人に多く現れます。中でも10代から20代
の若い人に多く、女性の方が比較的多いようです。
◆治療と予防◆
症状が軽度のものや初期のうちは安静にしていれば炎症が治まり引っかかりや痛み
は治まりますが、頻繁に起こったり重症化すると手術が適応となるケースもありま
すので早めの対処が重要です。
また、大腿四頭筋やハムストリングス、下腿三頭筋など膝関節周りの筋肉が疲労し
緊張している状態では膝関節への負担も大きくなるためストレッチやマッサージで
筋肉の疲労を取ってあげることも予防や早期回復につながります。
ちなみに、当院では徒手療法や電気療法で筋肉の緊張を和らげたりテーピングで膝
関節への負担を軽減することで回復を早めるよう努めています。
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