投稿日:2014.02.02
先日、ドイツで活躍中のプロサッカー選手がケガの手術の為帰国しましたね。…多くの人が知っている選手…そう、日本代表チームのキャプテンも務めるあの選手です。
「半月(板)損傷」…名前はよく聞くと思います。今回はこの半月についてのお話です。
半月は、膝関節を構成する大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)の間に位置していて、脛骨に付着しています。見た目は下の図の様な感じです。
■半月の役割■
半月は関節部の隙間を埋め安定を良くし、スムーズに関節運動が行われるように働いています。
また、起立時には大腿骨を伝わってかかる身体の重みを分散し、広い範囲で負荷を受けられるように負荷の調整もしています。(下図)
■どんな時に半月を損傷するのか■
半月はスポーツなどで膝関節に捻じれの外力と圧迫力が同時にかかった際に大腿骨により半月がすりつぶされるような形になり受傷することが多いようです。
ジャンプの着地の際に膝を捻った場合や、対人競技では、膝を捻っている時に接触が起こった時などに負傷します。
※先日…3歳の男の子がお母さんの膝の上に座り、前のシートに足の裏をつける形で自動車に乗っている時に自動車は急ブレーキ。男の子はお母さんと前方のシートに挟まれる形で左足で突っ張るような状態になったそうです。その後、一週間経過しても男の子は立ち上がれず当院へ来院されました。こういったケースでは突っ張る際に足に対してまっすぐに力がかかることは少なく捻じれ等も加わることが多いので、半月など膝の関節の内部の組織を損傷する可能性が高くなってしまいます。幸いその男の子は思ったよりも軽傷で、半月へのダメージも少なかった為、その後しばらくすると元気に歩いてくれましたが…。このようなケースでは半月へのダメージが大きく出てしまうこともしばしばあります。
余談ですが「自動車のスピードがもっと出ていたら…」「もっとブレーキが急に効いてしまっていたら…」「ブレーキで止まれず交通事故に発展していたら…」大惨事につながっていたかもしれないと、お母さん達もチャイルドシートに乗せていなかったことを反省してくれたようです。私自身も子供を持つ身ですので改めて自動車運転が交通事故などの危険と隣り合わせであることを実感しました。
…と、話が随分逸れましたが、この様に膝を捻った状態で圧迫力がかかる時に半月は損傷しやすくなります。また、半月を損傷する際に、前十字靭帯や内側側副靭帯を合わせて断裂することもあり半月の損傷は重症につながりやすいようです。
■治療法■
通常整骨院では膝関節の動きから損傷の程度を見極め、整骨院で対応可能かどうかを判断します。上に述べたように他の靭帯の損傷などが合併していれば、手術なども視野に入れての治療となりますので…。
整骨院で対応可能と判断した場合、患部を安静に保つ為の固定や状況に応じてアイシング。タイミングを見て腫れを引かせるためのマッサージや電気療法などを開始していきます。その後固定が除去できれば固定により狭くなった関節の可動域を回復させるための後療を行っていきます。
(長岡天神駅徒歩2分) 各種保険取扱い(健康保険・交通事故自賠責・労災保険)
やすらぎ整骨院 お問合せ 075-874-2803 長岡京市開田3-1-24 ニューはつふね2階