投稿日:2013.08.15
スポーツをしている方なら「肉離れ」という言葉を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?ご自身がならなくても周りの人であったり、先輩・後輩が肉離れをして練習を休んだり治療に行ったり…。
「筋挫傷」が正式名称で「肉離れ」は俗称…といった感じでほぼ同じ意味で使われています。
これらは、筋肉が無理に引き伸ばされた時に起こる筋線維の断裂の事です。ちなみに「筋挫傷」は程度によりⅠ度~Ⅲ度に分類されます。
①Ⅰ度…筋線維のわずかな損傷。患部の外観に大きな変化はなく、歩行等への影響も少ない。
②Ⅱ度…筋線維が多く断裂。患部に陥没があったり歩行への影響・筋力低下や動作の制限が起こる。
③Ⅲ度…筋肉の完全断裂。筋肉の腱引力が関節に伝わらず、一定方向への関節運動が不能になったり、筋肉の膨ら みの位置が変化したりする。
通常、①②の筋挫傷の事を「肉離れ」と呼ぶことが多く、Ⅲ度の筋挫傷は「筋断裂」と呼ばれます。
これらの筋肉の損傷は、筋肉に対して無理な牽引力がかかったときに発生しますが、筋肉に疲労が溜まっている時、ウォーミングアップが不十分で筋肉の動きが不十分な時に発生頻度は高くなります。具体的には、疲労が溜まったり、ウォーミングアップ不足で筋肉の柔軟性が低下している時に急激な筋収縮(ダッシュやジャンプ)などの動作により筋肉が損傷され、痛みや腫脹が起こります。
予防法としては、筋肉の疲れを溜めずに、ウォーミングアップをしっかりとすることになります。再発の予防には、運動時に傷めた筋肉をテーピングで補強してあげたり、日頃からのストレッチや筋力アップを行いましょう!
治療法は…
①、受傷後約48時間(2日間)は患部のRICE処置により炎症や損傷部からの出血の拡大を防ぎます。
※RICE処置とは…Rest(安静)、Ice(アイシング)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)の頭文字をとった応急処置の基本となります。
②、炎症が落ち着いてきたら、痛みが出ない程度のストレッチや筋力のトレーニングを開始していきます。(3日目くらい~)
③炎症がなくなれば、少しずつ負荷をあげてゆき、ジョギングやランニングも開始します。(10日目くらい~)
④、③で痛みが出なくなれば、徐々にスピードを上げていきますが、急激なターンやダッシュはまだ行わないようにしましょう。(14日目くらい~)
⑤、ここまでのトレーニングが順調にこなせるようになれば、様子を見ながら競技の動作を試みていきます。(21日目くらい~)
※( )の中の日数はあくまで目安で損傷の程度や回復状況により変わってきます。
筋肉の損傷は回復も悪く再発もしやすい為、焦らずにじっくりとリハビリを行うことが回復の近道です。トップレベルのスポーツ選手は、筋肉に「張り」を感じた時点でプレーを中断し、様子を伺います。筋肉を損傷してしまえば、長期間の離脱を強いられる可能性があるからです。学生時代の部活動では大きな大会自体が少なく、つい無理をしてしまいます。出来る事ならしっかりとリハビリを経てからの復帰をしていただきたいと常々考えています。
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