投稿日:2013.07.17
むち打ち損傷の原因
むち打ち損傷のイメージとしては、車で後方から衝突されて…という印象をお持ちの方も
多いかと思います。もちろん、それだけではなく、自転車や歩行中…スキーやその他のスポ
ーツ中の衝突によっても「むち打ち損傷」は起こります。
今回は、その中でも一番一般的な自動車の追突事故による「むち打ち損傷」の発生原因に
ついて解説いたします。
通常、後方より追突されると衝撃は車のボディーを伝わり乗っている人へと伝わります。
乗っている人はシートに座っている為シートに触れているお尻の部分より衝撃は体へと伝わ
ります。
後方からの衝撃は…お尻→腰→背中→頸→頭へと伝わる為…
下から上へと順番に前方への力がかかっていきます。この衝撃を受ける時間の差により頭は後方へ取り残され後ろに反らされた状態となります。
後方へ鞭のように反らされた頭は自身の反発しようとする筋力で前方へ戻ろうとする為、急激な後方への伸展(反り返り)に続いて急激に前方への屈曲が強制されます。
これらの急激な脊柱のの前後への動きにより、頸部や腰部の関節やその周りの軟部組織に損傷を起し様々な症状を引き起こします。
むち打ち損傷の分類
頸部
①頸椎捻挫型
筋線維や周囲の軟部組織の損傷に起因する症状。運動時の痛みを主症状とし、患部の圧痛
の他、肩こりの様な症状を訴える場合もある。
②神経根型
受傷時に形成された内出血や浮腫、瘢痕化により神経根(背骨の神経の出口付近)が圧迫さ
れることによる症状。知覚障害(痺れなど)や放散痛、筋力低下などをが出現。
③バレー・リーウー型
頸部の交感神経部が刺激されることにより出現する症状。頭痛、めまい、耳鳴り、吐き気
等の不定愁訴が出現。
腰部
①腰椎捻挫型
下肢症状の無い腰部だけの痛みや怠さ。
②神経根型
腰部の痛みとともに、片側の下肢に神経根の支配領域と一致した筋力低下や知覚障害、放
散痛
③円錐部型
腰部の痛みとともに両側の下肢への神経症状、膀胱や直腸障害を伴うもの。
④馬尾型
腰痛、下肢痛、間欠性跛行(少し歩くとすぐに痛みなどで歩けなくなるが、休むと再び歩
けるようになる様な症状)、膀胱直腸障害などを呈する。
その他にも、頸部では脊髄損傷様の症状、胸郭出口症候群様の症状、脳脊髄液減少等の症状
もあるようですが…。
むち打ち損傷で一番多いのは頸椎捻挫型(腰椎捻挫型)で、全体の約7割になるようです。
しかしながら、これらの分類法は、あくまで便宜的に分けられているだけで、臨床の現場で
は、これらをすべて区別することはほとんど不可能です。
ですから…
むち打ちの症状は、痛みだけではなく、肩こりのような症状、痺れに加え、頭痛やめまいな
ど多岐にわたる…ということだけ理解して頂ければと思います。
交通事故に遭われたショックや不安で症状の事にまで頭が回らなかった…。大したことはな
いと思っていた…。などで十分な治療を受けずに重い後遺障害に悩まされている方も少なく
はありません。早期の治療で予後が大きく変わります。治療は早めに開始しましょう!
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